今週のお題「おじいちゃん・おばあちゃん」
今回書くのは一緒に暮らしていた父方の
じいちゃんの事である。
じいちゃんはとてもケチで有名(親族内の話)
外面は良いが孫達に小遣いもくれた事が無か
った様な人であった。趣味はテニス!近所の
コートで若い娘らに混じってプレーするのが
好きだった。(エロジジイだったのか?)
100歳テニス大会とかいうのがあってダブルス
組む2人の合計年齢が100歳オーバーが参加資格
の大会で毎年最高齢者としてTVのニュースに出
ていた。まぁ80歳過ぎてたので当たり前なのだ
が・・・。
ケチの片鱗として妹と自分を夏祭りに連れて
行ってくれた時の事、妹が買ってもらった
(これも珍しい事だった)フランクフルトを
落としてしまった。じいちゃんはそこらに生
えてた葉っぱでフランクフルトを拭いて
『ほれ、これで食えるだろ』と妹に渡す、
妹は『そんなの食べれないよ』と泣く。
すると今度は水道で洗って『ホレ、これで
大丈夫だ』とケチャップが完全に流れ落ちた
フランクを渡す。今考えると買い直してくれ
れば良かったのにと思うのだがσ(^_^;)
食べ物を粗末にするのは良くないが、流石に
コレは・・・(°_°)このやりとりの記憶が強す
ぎてフランクがどうなったのかは覚えていな
いが妹はおそらく食べなかったのだと思う。
そんな人だったが親族で唯一、小遣いというか
大金をもらったのが自分であった。
高校を卒業した春の事、バイトもせず、金も
無く、毎日家でゴロゴロしていたのだが、ある
日、じいちゃんが急に怒り出したのである。
『毎日毎日ゴロゴロしやがって何かする事無い
のか!』と。ウチは両親はお店をやっているの
で昼間は不在、兄弟は学校で昼間はじいちゃん
自分の2人きりである。余りの孫のだらし無さ
に今風に言えばキレてしまったのかもしれない。
『車の免許取りたいけどお金かかるからさ〜』
と自分が言うと何と『金出してやるから教習
所に行け!』とじいちゃん。( ゚д゚)
半信半疑で教習所のパンフ、申込書をもらっ
て来たら本当にお金を出してくれたのだ。
この事は当時親族の間で大きな話題となった。
結局、教習所は規定時間を大幅にオーバーして
かなりの追加金がかかったがそれも出してくれ
て無事に自動車免許が取得出来た。
孫が無事に免許を取った数ヶ月後、じいちゃん
はバイクで事故り(今考えると高齢者運転もい
いところだな)血だらけで帰宅。その後親父に
免許を取上げられた。
骨折等する事もなく、ご近所からも『100歳ま
で確実に生きる人』的に言われていたが数年後
突然亡くなってしまった。
お盆、正月に家族が集まって話をする時、じい
ちゃんの話が出る事は少なくなってきたがこの
2つの話は笑い話として時々するのである。
《 おしまい 》